ではない、不良の話。

「最近何きいてんの?」

「チャーリーパットン」

「うげ!戦前?」

「そう、だけど安心するんだよね。」

「それって映画ゴーストワールドってこと?」

「まぁ、そういうことでもあるけど、実際なんとも思ってない。」

「ガレージでフリマでもやってみる?センスのいい人がおれらに騙されるかもよ。」

「それやったとこでモノの価値わかってないやつがたくさんするだろ?」

「まぁね。」

「それが嫌なんだよな。」

「まず、客を選ぶよね。売る相手?とか」

「確かに。」

「なんにも知らない人間にそれを売っても価値がわからないからね。」

「そのまま押し入れなんてこともあるだろうし。」

「服装、言動、雰囲気含め、おめーにはこのレコードを売れないなんてことになるだろうしね。」

「やっぱセンスか。」

「消毒されていないアールブリュット。」

「それって女?」

「まぁね。」

「聴くにもこだわり、売るにもこだわりって?商売ではないよね。」

「まぁ、それはそうでしょ。」

「そうか、」

「やっぱ、君は日常生活のプライドがあるみたいだね。

 来るモノ拒まず、去る者追わずじゃなかったの?」

「それは前提。大前提にあるのは、まず売る人が信用できるかってこと。」

「それはわかるけど、そんな人間いるの?」

「探せばいるさ。リタ チャオ(凌 雲)を死に物狂いで探してみつけただろ?」

「あれとこれとは話は別だな。」

「まとめようとして失敗したわ。お互い、死んでも死にきれない人生の最中にいるってことでいい?もう眠いんだよね。」

「わかった。ガレージやるにしても、なんらかのアクションは必要だと思う。で、某 倉庫でレコードまとめ売りの話があるんだけど。」

「え!⚪︎⚪︎氏、遂に死んだ!?’(有名なコレクター)それはいく。」

「まぁじゃあまた連絡するよ。詳細はその時に。ではまた。」

「じゃあ連絡待ってる。では。」

 

 

という会話。なんだか泣けてきます。